ジャズピアノCD名盤 名演

 ラグタイム

ラグタイム(rugtime)は、19世紀末のアメリカミズーリ州で生まれ、20世紀初頭までにアメリカ各地に広まって流行した音楽です。

 

 

 ラグタイムにはジャズのようなアドリブの要素は無く、クラシック音楽のように譜面に書かれた曲をその通りに演奏する音楽でした。

 

そのため、ラグタイムがジャズに分類されかどうかは意見が別れるところでもありますが、音楽的にはヨーロッパのクラシック音楽の和音やソナタ形式を基に作曲されてはいるものの、黒人ピアノ弾きやケイクウォーク(2拍子の軽快な黒人ダンス)のリズムのノリが取り入れられた軽快なリズムの特長から、ジャズピアノの原型であるといわれます。

 

 

 

ラグタイムはヨーロッパのクラシック音楽に比べるとシンコペーションを強調したリズムなど、アフリカ音楽をルーツとする黒人音楽の影響が強く見られますが、黒人だけでなく、多くの白人にも作曲、演奏が行なわれていました。

 

 

1897年に世界で初めて出版されたラグタイム音楽の楽譜も、 William H. Krell という白人の作曲家による「Mississippi Rag」です。

 

 

 

 

 しかし、何と言ってもラグタイムを大ヒットさせアメリカ中に広めるきっかけとなったのは、ミズーリ州に住んでいた黒人のピアニストで作曲家のスコットジョップリン(1868-1917)により作曲された「Maple Leaf Rag」(1899)でした。

 

 

スコットジョップリンはその後も数々のラグタイムの名曲を多く生み出し,ジェームススコット(1886-1938)、ジョセフ.ラム(1887-1960)と共にラグタイム三巨頭と呼ばれました。

 

 やがてアメリカ南部で生まれたラグタイムはダンス音楽としてアメリカ北部にも流行し、その後様々なジャズピアノのスタイルへと進化、発展して行ったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラグタイム記事一覧

スコット・ジョップリン

スコットジョップリン(1868年〜1917)ラグタイム音楽の中で、最も代表的な音楽家がスコットジョップリンです。スコットジョップリンは1868年11月24日アメリカのテキサス州リンデンで、黒人奴隷農夫の父ジルジョップリンと母フロレンスの次男として生まれました。父親のジルジョップリンは1863年にアメ...

≫続きを読む